地域に広がる未病の輪

元気な高齢者が暮らす「奇跡のまち」 横浜若葉台団地
高齢化が進む中、介護を必要とする高齢者の割合が横ばい

横浜市旭区の緑豊かな丘にある横浜若葉台団地は、住民の高齢化が進む中、元気なお年寄りが多く介護を必要とする人の割合はほぼ横ばいになっており、「奇跡のまち」として注目されている。

横浜若葉台団地は2020年3月末の時点で、住民の51.1%が65歳以上と高齢化率は全国平均の28.6%を上回りながら、介護を必要とする要介護認定率は13.2%と全国平均の18.5%を大きく下回っている。さらにこの10年間で要介護認定率はほぼ横ばいになっており、高齢化率と要介護認定率の動きが連動していかない現象となる「奇跡」が起きている。

未病を改善するには、バランスの取れた食事と運動とともに、社会参加が大切な要素になる。横浜若葉台団地は豊かな自然に恵まれた敷地やスポーツ施設などが充実した環境とともに、住民が毎日の暮らしの中で社会参加しやすい仕掛けができており、地域コミュニティーの持つ力の重要性を示している。

花火大会や運動会など一年を通じてイベント開催

横浜若葉台団地は神奈川県住宅供給公社が建設し、1979年に第一期の入居が始まった。現在約6700世帯、約1万4000人が暮らす。90ヘクタールの敷地内を歩くと小鳥のさえずりが聞こえ、春は桜、秋は紅葉と四季折々の顔を見せる。楽しく住みやすい団地をつくろうと、自治会組織(若葉台連合自治会)などによってスポーツや文化のイベントが一年を通して開催されている。

4月は満開の桜を見ながら食事などを楽しむ「若葉台桜祭り」が行われ、5月の「こどもの日」に合わせて、遊水池に鯉のぼりが上がり、「こままわし」や「めんこ」といった昔ながらの遊びを通じて子どもからお年寄りまで幅広い世代が交流する。夏まつりの花火大会は、一大イベントで約3万人を超える来場者でにぎわう。10月の若葉台大運動会は、団地内の10の自治会対抗で競う。

「若葉台連合自治会」

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住民全員で見守る「大きな家族」のようなまち

横浜若葉台団地は、「人がまちを育て、まちが人を育てていく」という大きな家族のようなまちとされる。近年、住民同士が協力し高齢者の見守りなどを行う福祉の拠点をはじめ、子育てのサポートや多世代交流を目的としたスペースも生まれている。もともと、中央に広場や商店街があり、人が集まり交流しやすい設計になっている。「ふれあい広場」と呼ばれる「ショッピングタウンわかば商店街中央広場」は、子どもたちの元気な声が響きわたり、冬にはクリスマスのイルミネーションが彩るなど住民の憩いの場となっている。

また、横浜若葉台というまちに愛着を持っている人が多いことも地域活動に参加する住民が多く、住民同士の交流が活発な要因といえる。実際、神奈川県住宅供給公社と若葉台まちづくりセンターが2017年12月に発表した「若葉台・健康とくらしの調査」では、若葉台の住民の多くがグループ活動やサロン活動に積極的に参加するとともに、グループ活動の企画・運営にも携わるなど、横浜市の中でも社会活動や地域活動が特に活発な地域であることが明らかになっている。

また2018年6月には、地元のNPO法人若葉台が運営する地域交流拠点ひまわり(地域交流サロン、生活支援センター、ボランティアセンターほかの多機能施設)が県の未病センターの認証を受けている。

「若葉台・健康とくらしの調査」

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「同・概要版」

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「地域交流拠点ひまわり」(未病センター)

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