在学生インタビュー

「ME-BYO(未病)」の考え方を実践しようと誕生したのが、神奈川県立保健福祉大学大学院に2019年4月に開設されたヘルスイノベーションスクール(SHI:School of Health Innovation)だ。未病という新しい健康観を広めるとともに、全く新しい教育研究機関として、健康・医療分野で社会システムや技術革新を起こすことができる人材の育成を目指している。

「未病」「最先端医療技術」などの先進領域を学ぶ科目、「アントレプレナーシップ」をはじめとしたビジネス関連科目、ビッグデータやAI(人工知能)を用いた健康リスクの予測について学ぶ「データサイエンス」などがある。WHO(世界保健機関)や海外大学といった神奈川県のグローバルネットワークも活用するとともに、産業界や教育研究機関、行政機関などとも連携し、新たなヘルスイノベーションの誕生が期待されている。今回は第一期生の2人に、入学の理由や実際に授業を受けた感想などを語っていただいた。

藤里 央さん

保険会社で商品開発を担当していた際、商品設計などには医療分野の専門知識が必要だと痛感し、入学を決めました。ヘルスイノベーションスクールでは、歯の健康を守る「予防歯科」の分野を研究しています。予防歯科は未病という面からも重要で、日本での成長の可能性を感じるようになりました。大学では文系でしたが、学びながらサイエンスの考え方が分かるようになってきました。個人の歯に関する情報も、データ活用方法を学んだことで、より有効なデータが構築できると考えています。未病にかかわる産業をつくるうえでも、エビデンスをベースにすることが大きな軸になると考えています。

ヘルスイノベーションスクールに実際に通学し、2年間、一緒に勉強してきた仲間は、自分にとっての財産です。また、学生数に対して教授陣の数が多く、教授陣に思う存分、頼ることができる点も心強かったです。教授陣はいろんなバックボーンを持ったスペシャリスト集団で、実際に入学してから、その分野の超スペシャリストだったということがわかるなどしています。ぜひ信じて飛び込んでもらっていいと思います。将来、「国民の口腔の健康を守る」という視点から、もっとエビデンスビジネスを展開していきたいです。

豊倉 いつみさん

獣医師として神奈川県庁のヘルスケアにかかわる部署に勤務しています。学生時代に公衆衛生学を学びましたが、ずっと「まだ自分は公衆衛生学の一部分しかわかっていない」との思いがあり、ヘルスイノベーションスクールの入学を希望しました。もともと、仕事をしながら「もっと海外にも目を向けたい」と考えており、グローバル人材の育成を掲げている点も魅力でした。実際に入学し、「同級生」として20代から50代と年齢や職業も幅広い方々と接してさまざまな刺激を受けました。みなさん、同じものを見ても、見ている側面が違っていて、いつも発見があります。現在、ファイナンシャルの分野の知識も補強しています。教授の紹介で他大学のスペシャリストの教授陣のレクチャーを受けることもできました。

ヘルスイノベーションスクールは自分にとって視野が広がり、「こんな視点があった」と気付き、新しい視点を与えてくれる場所です。「いかに自分が狭いところで生きていたか」と感じました。個を大事にする風土があり学生からの提案も柔軟に受け入れてくれます。研究テーマも自分の希望通りに自由に進めることができ、教授陣が学術的な部分を補強するなどきちんと導いてくださいます。夜間の授業は、家族の理解があり、子育てをしながら通い続けることができました。将来は、動物や性教育など自分が興味を持つ分野で、社会に必要とされる施策に取り組んでいきたいですね。

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